社員全員の思いをつなぐ企業理念構築で、新たなチャレンジ企業文化を創出した事例
広告代理店業のA社では、グループ企業の社長に転籍された際、現状維持の社風が強く、新しいことに挑戦する企業文化の醸成が課題でした。社員全員の思いを洗い出し、経営トップ層と共有することで会社の方向性と価値観を明確化。プロジェクトチームによるワークショップを重ね、社員自身が企業理念を創るプロセスを通じて、一体感と主体性を引き出しました。その結果、全社員が共感する企業理念が完成し、新しいチャレンジ文化の基盤が整いました。

事業所プロフィール
| エリア | 大阪府 |
| 事業内容 | 広告代理店業 |
| 資本金 | 3,000万円 |
| 従業員数 | 30名 |
| 事業所構成 | 事業部・総務部 |
株式会社NMR流通総研を利用しようと思ったきっかけは何ですか
社長が私と長年の信頼関係を築いていたことがきっかけです。
30代の頃からお世話になっており、転籍された際に社風改革の相談をいただきました。以前から経営課題に対して丁寧に伴走していただいていた経験から、社員全員の思いを反映した企業理念構築にも安心して依頼できると考えました。
企業コンサルティングを利用しようと思った理由を教えて下さい。
従来の社内改革ではトップ主導や形式的な制度導入が中心でしたが、社員全員が主体的に参加する企業理念構築は経験がなく、進め方や組織運営の知見が必要でした。NMR流通総研さんは、現場に即したプロセス設計と社員巻き込みのノウハウを持っており、プロジェクトの進行を安心して任せられると判断しました。
利用してみて良かった点を教えて下さい。
プロジェクトを通じて社員同士の相互理解が深まり、会社組織としての一体感が高まりました。社員が自分たちで企業理念を創る喜びを感じ、自身の考えや価値観を振り返る機会も得られました。最終的に構築された企業理念に、全社員が共感し、達成感と誇りを持つことができました。
今後の課題を教えて下さい。
完成した企業理念を日々の業務や意思決定に定着させ、企業文化として継続的に根付かせることが課題です。新たなチャレンジを促す社内制度や評価・報酬体系との連動、定期的な浸透確認やフォローアップを通じて、理念を活かした組織運営を継続的に進めていく必要があります。
この後、新たに等級制度、人事評価制度、目標管理制度構築、それに給与体系を連動させた制度構築を進めています。
そして、社員教育にも着手し、人事評価研修などにおいても、NMR流通総研さんから支援をいただいています。
担当スタッフより

社長が転籍された直後の社内には現状維持志向が強く、プロジェクトチームも当初は抵抗感がありました。しかし、社員の思いや意見を丁寧に引き出し、共有しながら議論を進めることで、主体的に企業理念創りに関わる雰囲気が生まれました。ワークショップを通じ、経営トップと社員全員の価値観を合わせることができ、良質な企業理念が完成したこと、そして、何より社員さん同士の相互理解の深まり、会社組織(チーム)としての一体感の高まり、企業理念の大切さの認識が深まって、とても良い企業理念ができた・良い企業理念ができたという社員全員が実感できたことを大変嬉しく思っています。
お客様の課題・依頼のきっかけ
社長が転籍された時の社内は「現状維持で安心」という空気が強く、新しい挑戦や変革意欲が低下していました。社長は、将来の企業成長のために、社員が主体的に行動し、新たなことにチャレンジする企業文化に変えたいと考え、全社員の思いを反映した企業理念構築プロジェクトを依頼されました。
当社の取り組み
経営トップ層へのヒアリングで現状課題を把握し、精鋭プロジェクトチームを編成。複数回のワークショップを実施し、社員全員の「会社軸」と「自分軸」の思いを出し切ってもらいました。各テーブルでの議論・発表を繰り返し、チームを組み替えながら全員の意見を共有。プロジェクトチームでまとめた企業理念案を全社員で最終確認し、最終的な企業理念・企業メッセージを、社員全員で完成させました。
洗い出した問題点
社員の現状維持志向が強く、新しい挑戦への意欲が低下していた
会社の方向性や価値観の共有が不十分で、社員間の認識にばらつきがあった
社内コミュニケーション不足や指揮命令系統の不明確さが存在
社員自身が企業理念の必要性や意義を理解していない状況だった
サービス提供時に工夫したこと
プロジェクトチームの意義や重要性を丁寧に説明し、抵抗感の払拭に注力
ワークショップで「会社軸」と「自分軸」を分け、社員全員が思いを出せる仕組みを設計
テーブルメンバーを定期的に組み替え、全社員が意見を共有する場を確保
各回の議論を丁寧にまとめ、全員が納得感を持って企業理念案を作れる環境を整備
特に、ワークショップ開始時には、企業理念は、経営トップがきめることじゃないの・・・、仕事で忙しいのに、ワークショップに参加する時間がないなど、ワークショップに前向きではない社員がみられましたが、ワークショップを通じて、企業理念の大切さの認識が深まったり、・自分たちで創る大切さや喜びを感じ、社員の皆さんの思い・考え方を知る・共有する、自分自身を見つめ直す機会になったなど、さまざまな気づきが生まれました。
これは、ワークショップに参加することで生み出すことができる気づきで、特に、ここに焦点を当てたワークショップを進めました。
今後の展望
構築した企業理念を基盤に、社員の行動や意思決定、業務運営に理念が反映されるよう定着化を図ります。企業文化として「挑戦する社風」を根付かせるとともに、評価や報酬、制度設計と連動させ、社員が自律的に行動できる組織作りを継続的に推進していく予定です。
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